美人団地

 「生活保護を受けている世帯数が過去最多を更新している。」

中国が共産主義の建前を残しつつ実質的に自由主義経済へ経済体制移行してからというもの、安い労働賃金に支えられ、広大な工場用地から生産される「生活物資」が満ち溢れたため日本の長期デフレ現象が起こった。
いわば眠れる獅子を起こしてしまったようなもの。
このままでは、ワンワールドワンマーケット、世界中が一物一価となるまでデフレは続くだろう。
既に通信革命が起こり、情報が行動を左右しているため、デフレ圧力は生産工程においてその潜在力を常に見せつけているほどだ。

この巨大パワーのあおりを食った日本。
工場団地はガラガラで、高速道路延長工事も無駄。
世田谷区の漬物漬物業者へも遥か東北の県庁企業課から「もろ手を挙げて工場誘致をしております(*^_^*)」と言われる始末。
為替の影響で既に工場は投資リスク分散のため海外移転したから新規従業員募集が減った。就職は狭き門と化し、中堅社員すら首を切られる始末。

日頃の生活費負担分をサラ金融資で補う者は多重債務化し、無理に買ったマンションは資産デフレでマイナス計上、ゆとりローン制度が拍車をかける。
住宅ローン減税などの経済活性化策が裏目に出て政府財政も???
国も個人も借金で火だるま。

かくして、生活保護受給世帯が増加。

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 全国で生活保護を受けている世帯数は今年5月時点で121万5379世帯となり、4月より1万1505世帯増え、昨年5月以降、13か月連続で過去最多を更新したことが27日、厚生労働省の集計で分かった。

 生活保護を受けている人数は167万9099人だった。景気低迷による雇用情勢の悪化が背景にあるとみられる。

20098272104  読売新聞)

「生活保護」

 憲法25条に規定された生存権の理念に基づき、最低限度の生活

を保障し自立を支援する制度。国が定める最低生活費より収入が少

ない世帯に差額分を支給する。生活費に当たる生活扶助のほか、住

宅扶助や医療扶助、教育扶助などがあり、住む地域によって保護費

の基準は異なる。費用は国が4分の3、地方自治体が4分の1を負

担。暴力団組員などによる不正受給の一方、社会保障費抑制の流れ

の中で地方自治体が申請を受け付けないといった問題も指摘されて

いる。


_______________________以上、引用終わり___________

都下、ある都営団地の昼下がり。
最近ピザデリバリーの配達をするアルバイトに就いたマゴタ君は変な光景に気が付いた。
平日の昼間、生活保護世帯ばかりが入居しているこの団地の駐車場には高級外車や国産の黒い大型乗用車が沢山停まっている。
10や20台という単位ではない、隣の団地もまたその次にある3号棟までどこにピザを配達しても同じ光景を見られるのだ。

アルバイトのマゴタ君は「生活保護を受けつつも結構みなさん良い車に乗っているんだなぁ、羨ましいよ、」(*^_^*)と思っていた。




敷地内を歩く方を見れば、何故か美人の母ばかりが可愛い子供を連れている。


母親は大概若くて美人、洋装もハンドバッグも一見して高級品と分かるブランド物。
実にリッチな世界なのである。

とある日、おかしな光景を見た。
美人妻と可愛い娘を抱っこして駐車場を歩いている男性は、多分父親なのだろうが、冬なのにサングラスをかけ、白いスーツにピカピカの靴を履いてベンツに乗りこんだのだ。
なんだかヤクザ映画に出てくるような、出入り前の家族の最後の別れのシーンみたいだった。

それから10年後。
苦学の末、司法書士になったマゴタ君が丸暴対策委員養成研修に参加した際に見た暴対研修ビデオには、市役所の担当職員を恐喝して内縁関係の女性と自分の生活保護手当を求める恐喝者の姿が描かれていた。
「俺たちはなぁ、サツが組みを解散しろ、っていうからその命令に従ったんだよ、だから収入が無くなっちまったんだよ、職をとられちまったからもう生活ができねーんだよ、おまえも役所なら同じだろ、じゃ、責任とってもらおーじゃねーか!!}

ウラ社会は金も裏。
故に申告所得はない。
全て現金決済。
証文は残さない。
当然短期の貸し借りとなる。
義理もお金も短期が似合う業界。
しかし役所から長期の手当てが出ると分かれば話は別。
取れるものならどこでもいつでも誰からでも取る。
財源に敵味方なく、身内であろうがその親であろうが足抜けしようとしている子分であろうが、企業、役所もおかまいなし。






昼は安寧の時間、夜はシマに帰って修羅場で現金稼ぎ。
昼も夜も儲ければ、こりゃたまらないね、やめられないね。(−−〆) \(◎o◎)/!