妻がいなくなって一週間経ちました １

ある夜、いつものように会社で会議で得意先のお客さんらと緊張感溢れる仕儀とをし、自分で言うのもなんだけど、かなりの活躍をして、半分ぐらい得意になって帰宅すると、どうゆ うわけかその日は自宅が真っ暗じゃないですか。

ん？


何かあったのか？


と思いつつ、暗い玄関ドアに鍵を差し込んで、ガチャガチャやりながら開錠。

玄関マットにあるはずのスリッパが下に蹴落とされ、靴やサンダルとごっちゃになって いました。


ま、いいか、

何だか変だけど。



手探りてスイッチを探し出し、リビングの灯りをつけ、キッチンへ行ったら、何も食べるものがない。

おいおい、子供達を含めて、みんな、突然、どこへ行っちゃったのかな？？？


やれやれ、９時 まで残業して、腹ペコで帰宅し、妻の手料理を楽しみしていたのに、がっかり。


さーて、どうしようか、　　と考えるも料理をしたことがない。

妻の仕事だ、と思っていた から、
そして料理は夫婦の分業体制がベストだと思っていたから、
いきなりのショックにしばらく呆 然とキッチンで佇むばかり。 全然、メールないじゃん。さては、また、逃げたな？


ま、いいか、真っ暗から立ち直ったんだから、少し楽天的になって、　　ま、取り敢えず酒でも飲もう。


ところがつまみがどこにあるか判らないのです。

そこで食器棚の扉を片っ端から開けてつまみを探す。

あけるたんびにぞろぞろと中から何かこぼれ出てくるではありませんか。

やれ、エジプトのカレー粉とか、西安の唐辛子とか、アルゼンチンの粉チーズの缶とか、トムヤンクンなど がこぼれ出てきて、

それを一つ一つ押し込めながら次の棚を開ける始末。

つまみを探すのも結構辛いもんだ、ですよ。

ようやく食えそうなものを見つけてラッキー


でもそれは乾燥きくらげ（木耳）でした。

さぁ、それをどうやって料理したらよいのか？

困った時は、間、を置くべし。


剣術でも、契約交渉術でも同じ。

間

ま

マ、

それが全てなんだよ


マという言葉は

時間のま

空間のま

人と人との・・・



酒を飲みながら考えるのです。そういや、あいつも離婚したなぁ。　　ｼﾐｼﾞﾐ

ま、取り敢えず、バター炒めだな、子供の頃、お袋さんが何でもごま油で炒めていたから。何でもいためりゃいい、ってーもんでもないだろうけど。

腐りそうな魚肉も、アスパラ野菜も、クジラの肉も。なんでも、っていうのは何でも全て、オール。ということですね。バカのワンパターン、原理主義者。


で、やってみたのです。


時間あるから。

料理番組で昔見たので先ず水で戻す、それくらいは知識があるのだ、経験はないけど。


で、思い出すのも思苦しいので、　　次回へ廻します。