【今週の格言】
のどが渇く前に飲め！
関東北部で最高気温３７度を超えるなど、猛暑が続く日本列島 。
１４日だけで、愛知、長崎、埼玉各県で３人が熱中症で死亡するなどヒートアップし ている。
米国では、ゴルフの男子ツアーに参加していた女子プロ、ミシェル・ウィーが 熱中症で途中棄権した。
【熱中症とは】
「まず、体に力が入らなくなる。全身の倦怠（けんたい）感、 めまい、頭痛、嘔吐、低血圧、頻脈などがあるが、けいれん発作や失神にいたることも 多い」。
そして、「体温が４０度を超えると幻覚や昏睡、まひなどの症状を示し、多臓 器不全で死に至ることもある」というからコワい。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
あ、これ、ホントです。(;_;)ｳﾙｳﾙ 死ぬ人の感覚が理解できます。以下体験談。。。
孫太司法書士も熱中症を体感したことがある。
今から２０年前、まだゴルフ熱が盛んな頃、いつも社内で奪い合いになる社員ゴルフ割引券をゲットすることについて何故か簡単に予約がとれたという会社員の友 人に誘われて那須のゴルフ場へ行くことになった。
前日、道路混雑がひどそうなので午前四時に集合だ、と言われて、たまげながらもゴルフしたい一心でそれに従うことにしたため３時起きになり、時間に遅れたら悪いから、と緊張するので全く寝付けなかった。
して、寝不足のまま集合場所へ行く。
さて四人勢ぞろい。超眠たいはずの早朝なのに遅刻者はいない。やがておもむろに出発。まだ空は暗い。
環七を左折して浦和インターチェンジへ向かうと思ったが、何故か左折渋滞の信号二回 待ち。漸く曲がったけれどノロノロ運転。まだインターチェンジはかなり先だ。
橋を渡るまでに既に一時間もかかってしまった。
工事渋滞か？
「あ、おかしいな、普段よりかなり早目に出発しているのに、なんだ、このひどい渋滞は・・」
「ばっかやろ、お盆の時に、工事なんかするなよ、もっと他の日にやればいいだろうに・・・」と言われて、
そして漸く呼びかけ人であるその友人が気がついた。「あ、そうか、今日は旧盆で東北自動車道が渋滞するんだ。だからこの日の割引券は誰も使おうとしなかったんだな」・・・・・・って、もう遅いよ。(ToT)ｴｰﾝ
四人を乗せたゴルフ大好き人間チームを乗せた車は里帰りの東北帰省大渋滞に巻き込まれて殆ど動かず冷や汗タラタラとなる。
やがてこれじゃしょうがない、下の道から行こう、予約時間に遅れても仕方ないとばかり判断決断が一致したので、ドライバーが裏道を滅茶苦茶に右折左折する ことになった。田んぼを突っ切り、ブラインドの先に突如現れた田んぼの真ん中の有料道路の料金所で５０円を払ったりしながら、ジグザグにひた走る、住宅街を横目に裏道を延々とでたらめに走る。ほぼ ３〜４０分ごとにインターチェンジ又は高速道路におめにかかるように平行して、縫うように走るけれど渋滞の列が途切れることはなく、ぎっしり詰まっている光景に出くわすこと数回。
トイレに間に合わないためインターチェンジの事務室まで歩きはじめる人がぞろぞろと高速道路の路肩を歩いている。 中には堪え切れずに立小便したりキャッチボールをはじめた小学生も。
さて、中年ゴルファーは今更自宅に戻れず、朝８時、９時ともう五時間も田んぼや山林 の間を走りぬけ、ついに鹿沼手前で高速道路に入ったが、これまた渋滞だ。
汗る。とっくにスタート時間は過ぎている。
１０時。ついにドライバーのたけちゃんが精神的にぶち切れて、突然路肩を猛スピード で走り始める。その勢いたるや、本線を走るよりも早いぐらいだ。狂気の沙汰だが、止 める同乗者はいなかった。
陽は既に高く昇り、炎天下にガソリンも枯渇するほど。
滅茶苦茶走行が功を奏して、何とかゴルフ場にたどり着いたのが正午。一度も休憩せずによくもここまで来たものだ。
支配人がニコニ コしながら出迎えてくれて言うには「今日は是非ごゆっくりラウンドしてください」だ って。昼飯時なのにレストランはガラガラ。暑いから４〜５組しか来場していないらし い。
食事してから早速一番ホールへ向かう。途中練習グリーンで少しボールをころがしてみ るが、地表からむーっと上がってくる熱風に思わず顔をそむけたくなる感じ。
蝉はアホなゴルファーをあざ笑うかのように高い木の上からミーンミンミンと大合唱。
サウナ風呂の暑さ並みの風が吹き抜けるからたまらない。
さすがに真夏日とあってコース内の緑が美しい。
下手ながらも楽しいお笑いゴルフに熱中。
なんとか前半を終えてそのまますぐ後半戦に突入。しかし暑さのせいで、地元出身のキャディ ーさんは既に交代している。
そのうちだんだんメンバーの皆さんの口が重たくなってきた。
ショ ートホールでナイスオンしてもかける声が少なく小さくなっていく。パッティングに集 中できないからバーディーなんか誰もでない。砂一、竿一、チップインなどのイベント の時だけ声をかけるがメモしているのは一人だけ。もうどうでもいいや、という感じ。
かなり暑い。
でもまだ真っ暗な３時に起きて来たので、誰も途中で帰ろうとしない。あまりに暑いので他の組はぞろぞろと引き上げ て行く。ガラガラなので遠くからその下を向いてトボトボ歩く姿が目に付く。
そしていよいよインコースの１７と１８番を残すのみとなった。そこでようやく前の組におい ついたのでTグラウンド横の水道口に顔をくっつけ口を付け、頭の上から靴の中まで水浸しにする。パンツの中にまで水を注入。前の組が終わって打てるようになるまで約１ ０分くらい交替でずっとそんな調子。
さて、Tショットを右からドローでうまく打てた孫太は、緑の芝生の下り坂を無口で歩 きながら、何度も出るあくびに気がついた。
そういえばフェアウェイが時々左右のどちら かへ傾くし、ゆがんで見える、高い木が二〜３本重なって見える、金と黒のスラッシュが眼前を突然横切る。
まるでカメラのストロボのように。 何度も。何度も。
金と黒の幕が目の前を交差していく。 あ、また、フェアウェイがぐらっと傾いた、なんだかおかしいなぁ、と思いつつ顔面がなぜか笑っていることに気がつく。
開いた口が塞がらない。しまらない。しまりがない。
なんだか頭痛がしてきた。後頭部が重たい感じだ。
なまあくびが絶えない。なんどもあくびをする。眠い。
全身ぐっ しょり汗まみれなのに、のどが渇く、さっき数リットルは飲んでいるはずなのに。 歩く感覚がなくなってきた。芝生がフワフワしているのかな？風も光も気にならなくなり暑いのだけれども何故かさっきまで続いていた不快感がなくなってきた。
なんだか恍惚としてきた。 この世に憂いも迷いもない、感じ。
という感覚のままボーットしていたらキャディーさんが近寄ってきて「何番アイアンを 使いますか？」と声をかけてくれたので我に返った。あ、そうか、自分のボールを見失 っていた。遥か遠くにゆらゆらと陽炎につつまれた旗を見ながら歩き続けていたようだ 。太陽がやたらと近くに感じる。手を伸ばせば届く距離にあるのではないだろうか？こ んな経験は生まれて初めてだ。 ようやくたどり着いたグリーン上でもなんだかヘンだ。カップが時々動くし、グリーンの緑から湯煙が立ち昇っているようだ。芝目が発する紫外線の照り返しがきつい。帽子なんぞは全く役に立た ないことがわかる。ここでもパッティングしながら顔の筋肉が緩んでいることが自覚で きる。腹も立たず、スコアも気にせず、頭痛ばかりなのに・・・今、思い起こして考えてみればそのまま天国へ行くと ころだった。
やがてダブルロングの１７と１８番を乗り越えてクラブハウスに戻る。どれほど数多く叩こうと、今まで終わらなかったゴルフはない。
スコアはいつもと同じ の１００ぐらいだがなんだか楽しい。しかし、皆無口。げっそり、とした感じ。
後はひたすら飲む。クラブハウ スに入る前、入浴前後、その後レストランでシヤシコーヒーを飲みながら氷入りの水差 しを他のテーブルからも持って来てほぼ全部四人で空けてしまった。 更に那須インターチェンジの途中と直前で、浦和までの売店二箇所で、インターを降り てからすぐ車を止めてジュース、そして最後に深夜の自宅で水を飲み続けた。 コップに換算して２５〜３０杯ぐらいは飲んだ。
ガラガラの東北道をひた走り、深夜、東京に到着。
ゴルフ初体験の同乗者はこういった。
ゴルフっていうのは
早くて
暑くて
長いもの
なんですね。(^o^)
ろれつが廻らない状況の中での鋭い感想でした。翻訳すると↓
早いものは出立時間、暑いものは夏のプレー、長いものは１日の拘束時間。
そんなことないよ、今日は特別だよ、と言ってやる気もないぐらいの脱力感の中で、的確な１日を表現してくれたことに感謝。(;_;)ｳﾙｳﾙ
あぁ、フェアウェイ上で恍惚感を味わった時のせみ時雨が懐かしい。
モドル