もどる ２００４年の春を飾る日本歯科医師連盟（日歯連）による汚職事件発覚は、「医療費削減」という小泉政権の方針に、日歯連が危機感を持ったことで起こった。危機感がなければこれほどまでに情熱的に汚職を働きかけるわけがない。歯科医師は医師と並び、高収入を保証された「社会の勝ち組」に見えるけれど、実情は昔とかなり変わってきているらしい。
１・守備範囲が狭い→医者は全身が対象だが、歯科医は口の中だけ
２．虫歯が減った→患者数減少
３．子供の数が減った→やっぱり体が歯の生え変わりなどで変化する人が一番利用してくれますもの
４．歯医者さんの数が増加→希少価値減少
５．連合会ともなれば会員歯科医のために頑張らなくっちゃ→違法行為まで認められるはずもないし、裏金はどうやって捻出したのかな？
正当な理由がなければ利用者を欺く制度を作ることに奔走したことになる。
ちなみに日本司法書士連合会も略称日司連（にっしれん）なので、なんだかひとごとには思えなくなってきたが、こちらはさすがに法律家を自称する集団だけに、汚職の話は聞いたことがない。
と言うと身奇麗に聞こえるが、実はお金がないだけの話。その代わり「正義」的な言葉が飛び交う。
そうです、四谷本部の小さな牙城には「法は正義なり」と叫び続ける一派が一杯居て、儲け話などは禁句となっており、かような汚い派は受け入れられないのです。従って「経営者感覚を持っている会員」は四谷へは近寄らず、サムライくずれの武士まがいが日夜正義を追い求めて活発な運動を展開しております。（ＣＭでした）正義は美しくなければ続きませんから。
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これらの報道に対してお客様から様々な反応がある。
１．人間は鶴と亀を除けば一番長寿を誇る動物である。
その原因は入れ歯の発明にある。他の動物は老化に伴いだんだんと歯がダメになってくるから次第に量的に食えなくなって体力を失い、あるいは肉食獣においては獲物を捕れなくなり、草食獣においては他の仲間より逃げ足が遅くなって肉食獣の餌食になって死ぬ。つまり動物の寿命は歯の寿命と同じということ。翻って人類はどうか。ここまでの長寿社会日本を形成した最大の功労者は入れ歯を発明した者だから、その者に対してはノーベル賞を二個ぐらい進呈してもよい。
歯が悪いと思考もにぶる。落ち着かずイライラして仕事もミスしがち。頭痛も発生。ずっと我慢しているとよく噛まないので消化不良となり胃腸にも悪影響が出る。内蔵の負担を軽くするためには綺麗な歯でカッコよく食事が出来るような環境を維持してあげなければならない。歯科医はその重大な仕事を担っている。
２．贈賄行為を行った副会長は会員の幸福を願い、医師と同等の扱いを受けたいという制度愛からやったこと→権力闘争のための成果誇示はおまけ
どんな組織でもトップに立つと降りたくなくなる人がいるもの。会員のための犠牲的精神と組織を動かす快感が混在しているのだろうか？
一方どこの組織にもいる組織嫌いの会員。執行部の連中に対しては「あいつらは好きで長だの副だのと会社ごっこをやっているんだ」とすねまくる。
ねたみそねみひがみの三位主義はどこでも健在。
３・歯科医師も厳しい国家試験を潜り抜けてきたはずのサムライ業だが先輩開業者も既に多数居て、高齢化のため廃業しないからなかなか新人の仕事は増加しない。限られた業界売り上げを年々増加する会員で割ったらみんな貧しくなってしまう。歯科医は優秀な医師なのに、苦労に相対する所得がなければ不満足である。だから業界団体のトップは汚職してでも待遇改善を働きかけた。しかし、かような現象は司法書士、税理士、弁護士、公認会計士、その他試験組み全体に共通の現象であり、歯科医業界だけの固有の問題ではない。文系サムライ業には当初より保険による手当てなどないが、監督官庁による法的サービスに対する価格規制があったものの、昨年から法改正が相次いでついに全て自由診療となった。医師系だけが保険により保護されていること自体、過保護だ、との文系自由業者からの批判もある中で、更に保険制度からの収入増をあてにするのはいかがなものか？と、にべもない。
４．過当競争で貧しくなったというけれど、文系の先生らだって同じこと。昨今の不況で大学は出たものの、会社という社会が受け入れてくれないので新人は在学中からダブルスクール状態で勉強し、受験して合格して続々入会してくる。迎え撃つ既存会員もこれにマケジとばかり研修に営業にダンピングに（？）、といそしんで対抗している。が、いずれも皆誇りをもって日夜努力している。歯科医師界はいち早く患者との対話型施術話法を導入し、昔みたいに予告なくいきなりギギーっと削らなくなったから、かなりソフト面における執務体制改良努力をされているなあ、と感心していたところ。汚職の背景は国民共通のものだと考える。ところで歯科医には定年制があるのか？
増えすぎたネズミは自殺街道を走り出す。
増えすぎた自由業者は何をする？